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日米交歓ディベート

国際交流局は、日米交歓ディベートツアーをとり行うための業務を担当しています。隔年ごとに代表ディベーターを派遣しあい、双方の国で各地の大学、ディベート団体、ディベート大会等を歴訪し、公開ディベートやコーチによる講演を行うことで、ディベートにおける交流促進と草の根レベルの国際交流を図っています。日程は例年若干異なりますが、標準的には2月末から3月にかけて日本から代表ディベーターを米国へ送り、翌年6月に米国からの代表ディベーター(2名)およびコーチ(大学教授など、1名)が日本を訪問します。

日米交歓ディベートは、JDA発足以前から元JDA副会長の故スコット・ハウエル神父(元上智大学理学部教授、上智短期大学副学長)を中心にJapan English Forensic Associationが日本側の受け入れ団体としてSpeech Communication Association(アメリカ・スピーチコミュニケーション学会)との共催で実施されており、その歴史は既に約50年にわたります。現在は、JDAとNational Communication Association(全米コミュニケーション学会)のCommittee for International Discussion and Debate(国際ディスカッション・ディベート委員会)との共催で開催しています。

2018年日米交歓ディベート 日本代表 全米ツアー

2018年度 日米交歓ディベートツアー 米国ツアー報告書

一部抜粋

佐藤可奈留(東京大学)

樋口拓也(立教大学)

以下、報告書を一部抜粋したものを掲載いたします。

本ツアーは2018年2月23日から3月9日にかけて行われた。(中略)

本報告書は、まず各大学において彼らの体験したことが訪問順に掲載されており、最後に参加者それぞれによりツアーの総括が述べられるという構成をとっている。(中略)

アメリカでの初試合であり、非常に思い出深い。この論題については1ヶ月半ほど我々も日本で準備し、この大学の試合は事前にサイドも決めておいた。勝負が目的の旅ではないのでそのあたりはマイルドである。私としては正直、助かった。否定側ということでプランには戦争の引き金にでもなってもらわないと困るなと思いつつ準備を進めていたが、我々としては全く戦争が起きる気配がしなかったため、せっかくアメリカに行くのならということでkritikを準備していった。(続く)(中略)

非常にテクニカルな話になるが、とても興味深かった議論法があった。今回の試合でnegativeは「沖縄一つにフォーカスするのではなく、地球全体の暴力を同時に解決していくような姿勢で望まなければ平和は訪れない」と主張した。これは根本的にはaffirmativeの主張「沖縄の基地はなくなるべきだ」を否定してはいない。したがってaffirmativeはpermutation、同時採択を提案できる。要は「negativeの言う通り地球全体で解決していくべきだけど、我々affirmativeの言う通り沖縄だってやっていけばいいじゃない!」と言えばいいのである。そしてこれに対するnegativeの戦略としてコーチたちが教えてくれたのは、「力によって他人のものを征服しようとする行為」をimperialisticだと言えるようにimperialismの定義を拡張したうえで、permutationというアクションそのものに対して「permutationはnegativeが提出したアイデアをさも自分たちのものであるかのように主張し横取りする行為だ。これは affirmativeの特権を利用したimperialismの一形態であるから認めるべきではない。むしろ反対票を投じてくれ」と言うことができるというものであった(続く)(中略)

ピッツバーグの空港まで来てくださったSarah DeIuliis教授はとてもアクティブな方でした。到着した日は学校の近くのレストランで夕食を食べました。ピッツバーグは野球などのスポーツが盛んで、その日はアイスホッケーの試合があるということでレストランが盛り上がっていました。その後、ディベートチームのメンバーと銃の規制についてディスカッションをする機会がありました。日本では話し合われることがあまりない銃の規制について意見を交換できたことは有意義な経験でした。2日目はキャンパスツアーをして、お昼にはフライドポテトを挟んだバーガーを食べました。その後教授のコミュニケーションの授業を聴講し、ディベートの準備をしました。(続く)(中略)

今回のミシシッピ訪問はこの文脈において非常に印象に残っている。いま思えば、少なくとも私については、訪れる前に抱いていたミシシッピ像は全く何も根拠がなかったわけである。アメリカに住んでいた人間に「ミシシッピだけは行かなかったなあ。危ないって聞いていたし」と言われたり、ミシシッピとKKKの関係について聞いたり、色々な情報があったにせよ、結局のところは一度も行ったことがない場所なのであって、そういった情報で自分のなかのイメージをつくることに何の意味があったのだろうという感触を得たのだ。(続く)(中略)

初めて4対4のディベートを行いました。論題はパリ協定についてで、肯定側をつとめました。Prime Minister(第一肯定側立論)は佐藤君がスピーチをしてくれて地球のようなPlanet Bはないのだという主張やパリ協定のAD、離脱した際のアメリカの長期的な財政費用などを論点として提示しました。その議論とLeader of the Oppositionへの反論をDeputy Prime Minister(第二肯定側立論)で拡張しました。残りの2人のチームメンバーも良い議論を展開し、この試合を勝つことができました。ある程度うまく喋れた自信があった私に佐藤君は「必ず反省点はある」といって一緒に反省点を考えてくれました。(続く)(中略)

全体のまとめ:日本に帰り数ヶ月が経ちますが、このディベートツアーが私の行動指針になっていると思うことが多々あります。(中略)批判的な思考を持つことはハンナ・アーレントの提唱する「凡庸な悪」に陥らないためにも大切であると強く感じます。様々な人と出会い、ディベートを通して交流した2週間。時には自分たちの思うように準備時間が取れなかったり、言いたいことが伝わらなかったりと試行錯誤の日々もありました。しかし、ここで培った経験や交流はこれからの長い人生において一生の財産になるでしょう。(続く)(中略)

全体のまとめ:ディベートを通じて育まれるべき「視点」とは如何なるものにも根本から批判的に向かい合い、社会や他人が用意したバイアスや疑わしい言い分を精査し、何人にとっても有用な議論を行うことを可能にする、そんな「視点」ではないのか。例えば、大会運営側が用意した「メリット・デメリット比較方式」がなぜ最も望ましいものなのかという「視点」すらも習得されるべきではないのか。純利益の議論がルールで強いられる状況においては、こういった視点の醸成に必要な数多の要素が欠けているのではないか。 (続く)

以上

掲載した文章は、報告書のごく一部を抜粋したものです。このツアーの全文は2018年8月配信予定の会員限定ニューズレターに掲載されます。JDA入会申し込み方法については、こちらのページをご覧ください。。

2018年日米交歓ディベート 日本代表 全米ツアー

  開催要項

主催 日本ディベート協会 (Japan Debate Association)
協力 米国コミュニケーション学会 国際ディスカッション・ディベート委員会
(Committee on International Discussion and Debate, National Communication
Association)
開催期間 2018年2月23日~3月9日
日本代表 ディベーター Kanaru Sato (University of Tokyo)

Takuya Higuchi (Rikkyo University)

ツアー日程 2/23-2/25 Weber State University
2/25-2/27 Randolph-Macon College
2/27-3/1 Duquesne University
3/1-3/3 University of Southern Mississippi
3/3-3/5 Howard Payne University
3/5-3/7 University of Southern California
3/7-3/9 California State University, Northridge

 

2017年日米交歓ディベート 全米代表 日本ツアー

開催要項

主催 日本ディベート協会 (Japan Debate Association)
特別協賛 GTEC
協力 米国コミュニケーション学会 国際ディスカッション・ディベート委員会
(Committee on International Discussion and Debate, National Communication
Association)

全国高校英語ディベート連盟
(All Japan High School English Debate Association)
開催期間 2017年6月6日(火)~6月27日(火)
全米代表
チーム
コーチ Dr. John M. Kephart III (Ph.D.)

カリフォルニア州立大学ノースリッジ校 コミュニケーション学部 准教授 ディベート・スピーチ部監督
(Associate Professor of Communication Studies, Northridge, California State University, Director of Forensics)

ディベーター Elijah Smith, Wake Forest University
ウェイク・フォレスト大学
Allison Foust, Regis University
レジス大学
ツアー日程 6/6 (火) 到着
6/7 (水) ガイダンス/歓迎会
6/8 (木) 神田外語大学 グローバルコミュニケーション研究所
6/9 (金) 東海大学 文学部英語文化コミュニケーション学科
6/11 (日) 広島修道大学 学習支援センター
6/13 (火) JDA九州支部、九州大学言語文化研究院
6/14 (水) 愛媛大学ESS
6/15 (木) 宮崎県高等学校教育研究会英語部会
6/17 (土) 福井県教育委員会
6/18 (日) 近江兄弟社高等学校
6/20 (火) 茨城県高等学校教育研究会英語部
6/22-23 (木-金) 北海道高等学校文化連盟国際交流専門部北海道札幌国際情報高等学校
6/24 (土) 埼玉県高等学校英語教育研究会
6/25 (日) 日本社会人ディベート連盟(JBDF)
6/26 (月) 送別会
6/27(火) 離日

2016年日米交歓ディベート 日本代表 全米ツアー

開催要項

主催 日本ディベート協会 (Japan Debate Association)
協力 米国コミュニケーション学会 国際ディスカッション・ディベート委員会
(Committee on International Discussion and Debate, National Communication
Association)
開催期間 2016年2月20日(土)~3月10日(木)
日本代表 ディベーター Naruhiko Nakano (Mie University E.S.S.)

Masaya SASAKI (University of Tokyo Debating Society)

ツアー日程 2/20-2/23 Irvine Valley College
2/23-2/26 Texas Christian University
2/26-2/29 University of Rhode Island
2/29-3/2 Samford University
3/2-3/4 University of Utah
3/4-3/7 George Washington University
3/7-3/8 CSU Northridge
3/8-3/9 Loyola Marymount University
3/9-3/10 Santa Monica College

 

2015年日米交歓ディベート 全米代表日本ツアー

開催要項

※訪問スケジュールの詳細は、英語ページの旅程(itinerary)をご参照下さい。

主催 日本ディベート協会 (Japan Debate Association)
特別協賛 GTEC CBT
協力 米国コミュニケーション学会 国際ディスカッション・ディベート委員会
(Committee on International Discussion and Debate, National Communication
Association)
全国高校英語ディベート連盟
(All Japan High School English Debate Association)
開催期間 2015年6月2日(火)~6月23日(火)
全米代表
チーム
コーチ Dr. Theodore F. Sheckels, Jr.

ランドルフ・メイコン大学教授
(Professor of English and Communication Studies, Randolph-Macon College)

ディベーター Natalie Bennie
サムフォード大学 (Samford University)Cody Walizer
デンバー大学 (University of Denver)
ツアー日程
旅程詳細
6/2(火) 到着
6/3(水) ガイダンス/歓迎会
6/5(金) 神田外語大学 グローバルコミュニケーション研究所
6/6(土) 日本社会人ディベート連盟(JBDF)
6/7(日) 東京学生ディベート連盟(TIDL)
6/8(月) 北海道高等学校文化連盟国際交流専門部
6/10(水) 鹿児島県高等学校教育研究会英語部会ディベート専門部
6/11(木) JDA九州支部九州大学言語文化研究院
6/12(金) 福岡県高等学校英語教育研究部会
/福岡県修猷館高等学校
6/13(土) 愛媛大学ESS
6/14(日) 全国高校英語ディベート連盟岐阜支部
6/16(火) 慶應義塾大学
6/17(水) 愛知淑徳大学交流文化学部
6/18(木) 茨城県高等学校教育研究部会英語ディベート委員会
6/20(土) 栃木県高文連英語部会
6/21(日) 全日本英語討論協会(NAFA)
6/22(月) 送別会
6/23(火) 離日

過去の開催情報

開催年 報告 日程 開催国 来訪・訪問者
2014 3月2日〜3月27日 米国
  • 高味直毅(早稲田大学)
  • 廣田周(北海道大学)
2013 6月4日〜6月24日 日本
  • Timothy Barr(Univ. Pittsburgh)
  • Shanna Schultz (Texas State Univ.)
  • Prof. Anne Marie Todd (San Jose State Univ.)
2012 6月4日〜6月24日 日本
  • Sean Leuchtefeld (Univ. Maryland)
  • Edmund Zagorin (Univ. Michigan)
  • Prof. Brian Lain (Univ. North Texas)
2011 2月20日〜3月17日 米国
  • 大迫賢一仁(東京大学)
  • 島本佳紀(早稲田大学大学院)
2010 未開催
2009 6月4日〜6月24日 日本
  • Tony Liao (Cornell Univ.)
  • Christopher Girouard (Truman State Univ.)
  • Prof. Stephen Llano (St. John’s Univ., New York)
2008 2月24日〜3月21日 米国
  • 村上 明(東京外国語大学/上智大学卒)
  • 田崎 友教(北九州市立大学)
2007 6月7日〜6月27日 日本
  • James Thomas (Cornel Univ.)
  • Nicholas Miler (Emory Univ.)
  • Prof. Michael Janas (Samford Univ.)
2006 2月11日〜3月18日 米国
  • 田島慎朗(獨協大学卒)
  • 山田かおり(獨協大学卒)
2005 日本
  • Leah Sprain (University of Washington)
  • Carly Woods (University of Pittsburgh)
  • Prof. Kevin Baaske (California Sate University, LA)
2004 2月28日〜4月4日 米国
  • 是澤克哉(獨協大学卒)
  • 佐藤佳邦(大阪大学)
2003 6月13日〜7月1日 日本
  • Michelle Lancaster (James Madison Univ.)
  • James Radford Jr. (Samford Univ.)
  • Prof. Matt Sobnosky (Hofstra Univ.)
  • Prof. Marilyn Young (Florida State Univ.)
2002 未開催
2001 6月11日〜7月2日 日本
  • Anne Marie Todd (Univ. Southern California)
  • Andy Peterson (Univ. Iowa)
  • Prof. Barb Pickering (Univ. Nebraska at Omaha)
2000 2月17日〜3月29日 米国
  • 山崎 壯(東京大学)
  • 鈴木 雅子(慶応義塾大学)
1999 6月10日〜6月27日 日本
  • Maxwell Schnurer (Univ. Pittsburgh)
  • Eric Minkove (James Madison University)
  • Prof. Catherine Palczewski (Univ. Nothern Iowa)
1998 2月16日〜3月26日 米国
  • 林田佳子(慶応義塾大学)
  • 小笠原由佳(東京大学)
1997 6月12日〜7月8日 日本
  • Kate Shuster (Univ. Georgia)
  • Scott Ruthfield (Rice Univ.)
  • Prof. Thomas Hollihan (Univ. Southern California)
1996  英語  2月24日〜4月2日 米国
  • 師岡淳也(獨協大学)
  • 山村丈史(東京大学)
1995 日本
  • Brian Lain (Wayne State Univ.)
  • Anne M. O’Halloran (Cornell University)
  • Prof. Allan Louden (Wake Forest University)
1994 米国
  • 倉野充裕(獨協大学)
  • 山中礼二(一橋大学)
1993 日本
  • Ilon Lauer(Wayne State Univ.)
  • Anand Rao (Univ. of Pittsburgh)
  • Prof. Dale Herbeck (Boston College)
1992 米国
  • 大野浩(名古屋大学)
  • 矢野善郎(東京大学)
1991 日本
  • Mark Levenson (Northwestern Univ.)
  • Scott Thomson (Wayne State Univ.)
  • Prof. George Ziegelmueller (Wayne State Univ.)
1990 米国
  • 北林英明(獨協大学)
  • 中村裕治(上智大学)
1989 日本
  • Gordon R. Mitchell (Northwestern Univ.)
  • Julie T. Spellman (Claremont McKenna College)
  • Prof. Patricia M. Ganer (Cypress College)
1988 米国
  • 池谷東(早稲田大学ESA)
  • 山下譲(獨協大学)
1987 日本
  • Julie Arthur (Northwestern Univ.)
  • Catherine H. Palczewski (Northwestern Univ.)
  • Prof. Tim Hynes (University of Louisville)
1986 米国
  • 青沼智(獨協大学)
  • 武井耕一(北九州大学)
1978 2月〜3月 米国
  • 松本茂(青山学院大学)
  • 豊田哲郎(上智大学)
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